新聞の折り込みに学習塾のチラシが入っていて、
「そっか、大学受験に向けてラストスパートの時期だなぁ」なんて思いながら
自分の学生時代を思い出していました。
私は俗にいう「ガリ勉」でした。
今になって思うと「なんであんなに頑張ってたんだろう」と思います。
私が勉強する目的はただ一つ、
「(なるべく100点に近い)良い点数を取りたい」
それだけでした。
将来目指している職業がある訳でもなく。
大学で学びたいことがある訳でもなく。
「学生は勉強に一生懸命取り組むこと」という世間的な常識のままに、
何のために勉強をするのかという目的意識も持たず、ただただ勉強していました。
ちなみに両親に勉強しなさいと言われたことはなく、
完全に自分の意志でした。
良い点数を取ることが私にとってのゴールでした。
完璧主義なところがあるので、100点を取りたかったのです。
中学・高校で学年の総合トップを取ったことも何回かあるし、
英語はしょっちゅう100点取ってたし、
他の科目も100点とかそれに近い点数を取っていました。
(数学は苦手だったけど)
成績は良かったので周りからは「頭がいい子」と思われていましたが、
全然そんなことはありません!
完全なる勘違いです。
私は要領が悪くて、頭の回転も遅い。自分の意見も言えない。
そんな人間なんです。
中学・高校の定期テストは出題範囲が決まっているし、
ぶっちゃけ暗記してるかどうかです。
私の場合、定期テストの3週間前からスケジュールを立てて、
この日はこの教科のこの範囲を勉強する、この問題集をやる、
みたいに細かくやることリストを書いて、
それに沿って勉強を進めていく。
英語だったら教科書の英文を完璧に和訳できるようにし、
逆もしかりで、和訳から英文にできるように教科書を丸暗記。
時間をかけて繰り返し繰り返し暗記していった結果、
テストで良い点数を取っていただけなのです。
そんな私が大学の勉強で苦労したのは言うまでもありません。
大学は、自分で目的をもって学問を追求していくところ。
中学・高校のときのように、
「この範囲だけやっておけばいい」というものでもありません。
そして、正解が与えられている訳ではなく、
「自分で考える」「疑問を持つ」ということが重要です。
私は戸惑いました。
大学での勉強は言わば「自由」なのです。
今までは良い点数のためにしか勉強してこなかったから、
大学では何をどう勉強していいか分からなかったのです。
しかも、中高までは予め正解が用意されている問題を丸暗記していたので、
自分で考える力が全くありませんでした。
指示を与えられないと勉強出来ない、そんな人間だったのです。
それは社会に出ても一緒でした。
指示を仰がないと仕事ができず、
「周りを見て自分から動いて」と言われても、
どう動いたらいいか分からない、使えない社員でした。
世の中を見渡せば、学生時代は勉強が出来なかったけど、
社会に出て活躍されている人はたくさんいます。
学校の成績なんて本当に関係ないです。
弟や妹は、中高時代の成績は中くらいでしたが、
大学では成績優秀者として表彰されていました。
聞いてみると、中高のときはテスト前日に一気に勉強して、
テスト本番でそこそこの点数を取っていたそうです。
私のように全力投球で100点に近い点数を取るのではなく、
要領を押さえて勉強し、合格点を取るというやり方です。
弟は今、大手の外資系企業で働いており、
妹はフリーのシステムエンジニアとして、それぞれの道で頑張っています。
かたや、兄弟で一番成績の良かった私はというと、
どこの職場でも使えない人間で転職を繰り返すダメなアラサーであります。
そして、今は無職。
中高時代、テストが近いからという理由で、
家族旅行も遊びも趣味も犠牲にして勉学に打ち込んだ。
あんなに頑張ったのに。
その末路がコレ。
結局、社会で成功している人は要領が良かったり、頭の回転が速かったり、
自分で考えて動ける、そんな人たちなんだろうなぁと思う。
完全な推測ですが、私は丸暗記に走ってしまったばかりに、
おそらく脳の思考回路が発達しなかったのではないかと思っています。
今までの職場で仕事が出来ないと周りに言われていた人たちって、
勉強は出来るけど、イレギュラーにぶつかるとフリーズしたり、
言われたことしか出来なかったり、
まぁ私と同じにおいのする人たちなんですよね(汗)
学生時代を無駄にしちゃったなぁ。
頑張る方向を間違えた。
何も報われなかった気がして、とっても惨めです。
今、学生の人たちは、
親や先生が勉強しろというから勉強をするのではなく、
何のために勉強するのか一度よく考えてほしいです。
それでもし勉強する意義が見出せないなら、
無理に勉強なんてしなくていいから、
自分の趣味ややりたいことに一生懸命打ち込んでもらいたい。
そう思います。
2021.6.4追記
『ガリ勉女の末路』のその先。
「ガリ勉大後悔」から「ガリ勉は魅力」に変わる考え方を書いてみました。
